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春田さん(仮名)さん 50歳
職業:会社員
家族構成:妻・子供2人
年収:400万円
景気の低迷により収入が減り、住宅ローンの返済も重石となり一時しのぎのつもりがいつの間にか多重債務者に・・・ついには返済期限に返済するお金も無くなり督促に追われ・・・。
借入先 | 返済額 | 借入残金 | 利率 | 取引年数 |
---|---|---|---|---|
クレディセゾン | 42,000円 | 1,300,000円 | 14.9% | 5年 |
新生 | 30,000円 | 800,000円 | 15.2% | 7年 |
プロミス | 30,000円 | 700,000円 | 18.0% | 5年 |
ジャックス | 30,000円 | 700,000円 | 15.0% | 9年 |
オリコ | 30,000円 | 500,000円 | 16.0% | 9年 |
合計 | 162,000円 | 4,000,000円 |
やり取りをご参考にしてください。
はじめまして。
司法書士の菰田(こもだ)裕子と申します。
先にご記入いただきました借入先リストを元に
契約、返済及び家計の状況などをお聞きししますが、契約内容など詳細が不明であれば遠慮なくその旨お知らせ下さい。
相談につきましては無料となっていますのでお気軽に何でもお話下さい。
私は製造業に勤めていますが、景気の影響をもろに受ける職種なので賞与の削減に加え毎月の給与も一部カットで、年間の収入が2割~3割減ってしまいました。住宅ローンもまだ半分以上ありますし、子供の教育費などとても毎月の収入では足りなくなり消費者金融で借りるようになりました。今はどこも借りれない状態で返済のみです。
借入状況を拝見しますと、各社とも法定金利の範囲内での利率で借入されて払い過ぎた利息は発生していませんので、過払い金の返還請求は出来ませんね。毎月の返済額は162,000円ですが住宅ローンはいくら払われていますか?
住宅ローンは毎月7万5千円の支払です。残額はまだ2千万円ほど残っていますが、消費者金融の返済負担がもう少しでも軽くなればそれほど苦しむ事もない額です。住宅を売り払って借家に住むにしても家賃は発生するわけですし・・・、返済の負担は変わりそうもありません。
春田様の毎月の収入が30万円に対して、債務返済(16.2万円)を除いた支出合計額が約13.8万円、さらにそこから住宅ローンの返済分7.5万円を引くと生活費に使えるお金は6.3万円となりますので、食費や光熱費に加えお子様の教育費を考えると生活はかなり厳しいものと察します。
いやー、もうすでに限界を超えています。妻がスーパーのパートで働いていてその収入毎月5~6万円が頼みの綱で、それで何とか食いつないでいる状況ですがこの先の景気次第ではさらに賞与や給与がカットされてもおかしくなく、これ以上収入が減ったらと思うと今のうちに何とかしないとと思いまして。
状況をお聞きした限りで、今の生活のまま自力で借入金を完済するのは見込みが薄いと考えます。住宅ローンは減額できませんが消費者金融への毎月の返済額を減らすことができれば、何とか生活していけるのではと思いますので、それに適した個人民事再生の手続きをご提案したいと思います。
春田さんの場合法定金利内での借入で過払い金の返還が不可である事、住宅ローンがある事で個人民事再生により債務を圧縮することを選択しました。
個人民事再生によって春田さんの債務と毎月の返済額は下記の通りとなりました。
借入先 | 相談時の 借入残金 |
---|---|
クレディセゾン | 1,300,000円 |
新生 | 800,000円 |
プロミス | 750,000円 |
ジャックス | 700,000円 |
オリコ | 500,000円 |
合計 | 4,000,000円 |
借入先 | 手続後の 返還額 |
---|---|
クレディセゾン | 500,000円 |
新生 | 150,000円 |
プロミス | 150,000円 |
ジャックス | 100,000円 |
オリコ | 100,000円 |
合計 | 1,000,000円 |
毎月の返済額:
16万2千円
⇒
3万円
地方裁判所に申し立てることにより、借金を法律で定められた一定の金額まで減らしてもらい、3年の分割払で返済をする手続きです。小規模個人再生と給与所得者再生の2種類あります。
(1)各債権者へ
受任通知書の発送
報酬・費用を明示し、手続きの説明の後、委任契約を締結し、各債権者に受任通知を送付します。この時点で返済・督促・取り立てはストップします。
↓
(2) 個人民事再生手続き
申し立て
民事再生申し立て書類を作成し地方裁判所にて手続きを行います。
↓
(3)再生委員との面談
再生審問
裁判所より選任された再生委員と面談し、今後の再生計画について話しをします。
↓
(4)債権総額の確定
債権届出異議申立後、債権総額の確定がなされます。
↓
(5)一覧表・報告書の
提出
債権否認一覧表と財産状況報告書提出
↓
(6)再生計画案の提出
申立人は今後の支払い方法を定めた再生計画を作成します。
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■手続き完了までの期間
すべての手続終了までの期間は早ければ半年前後となります。債権者からの取引履歴の開示の遅れや和解案への同意が得られない場合もありますのでその場合には1年以上の期間を要することがあります。個人再生の申し立てから確定までおおむね4~6ヶ月ぐらいかかります。 個人再生の申し立て前にも債権を調査(利息制限法引き直しなど)したり申し立てに必要な書類を集めるのに時間がかかったりして、3ヶ月ぐらいはかかります。